3D 眼底カメラ -緑内障検査-
NEWS! ステレオ眼底カメラシステム コーワ WX-1 3D(3D眼底カメラ)を導入しました。
通常のカメラでは不可能な視神経乳頭を立体的に撮影し解析できる眼底カメラです。
緑内障の診断には以下の確認が必要です。
1)視神経乳頭陥凹の拡大
2)網膜神経線維層の欠損
3)視野異常
このステレオ眼底カメラシステムを使用することによって、1)視神経乳頭陥凹の拡大 の記録・確認が正確に行うことができます。
ステレオ眼底カメラシステム
緑内障の方には、視神経乳頭陥凹(へこみ)の拡大があります。
しかし、通常の眼底カメラでは、奥行きの情報がわかりません。そのため、緑内障と断定するために必要な陥凹(へこみ)の正確な把握は困難となります。
ステレオ眼底カメラシステムでは、2方向から同時に眼底撮影することにより、その視神経乳頭の陥凹(へこみ)の奥行き・深さも記録でき、専用のモニタ、メガネ、特別な見方で確認できます。
そのため、緑内障か否かの判断に視神経乳頭のくぼみ(視神経乳頭陥凹拡大)の状態の把握が重要になります。
写真1 通常の眼底写真 視神経乳頭の中心に白いところがあり、陥凹があると予想されるが、深さはわからない。
写真2 ステレオ眼底カメラシステム 陥凹の奥行きが記録された写真(交差法)。 少し訓練が必要ですが、モニタ画1 面と目の間隔は、30cmにして右目で左側の写真を、左目で右側の写真を見るとぼんやりと3枚の写真が見えてくると、少しずつ真中の写真に焦点を合わせていくと、乳頭の陥凹の奥行きがわかるようになります。
緑内障とOCTの落とし穴
緑内障の方には、OCTで網膜神経線維層に異常があります。
しかし、OCTで網膜神経線維層で異常があっても、必ずしも緑内障とは限りません。
近視が強い人や、以前に網膜の病気があった場合にも異常を認めます。
そのため、緑内障か否かの判断に視神経乳頭のくぼみ(視神経乳頭陥凹拡大)の状態の把握が重要になります。
例 他でOCTで網膜神経線維層があるため緑内障が疑われたが、視神経乳頭陥凹拡大が認めず、緑内障ではないと判断した症例。
OCTで異常があり、一見、緑内障が疑われる。
同じ人のステレオ眼底。視神経乳頭陥凹拡大がなく、緑内障ではないとわかる。
緑内障の判断
通常の眼底写真やOCT単独では、診断を誤る可能性があるため、当院では、
緑内障か否か、場合によっては正常とも緑内障とも断定できないグレーゾーンなのかを判断しています。